「食品開発に挑戦したいけれど、何からはじめればいいのか分からない。」
そんな方に向けて、このページでは食品開発の基本プロセスや押さえておきたいポイントをご紹介します。
新しい商品づくりの第一歩を踏み出すためのヒントになれば幸いです。

食品開発をはじめる前に
新しい食品を開発しようと決めたら、まず最初に考えるべきことがあります。それは、「なぜ、その商品をつくりたいのか?」というあなたの情熱と目的です。
どんなに素晴らしいアイデアでも、誰に、どんな時に食べてもらいたいのかが明確でなければ、お客様に届けることはできません。
まずは、商品コンセプトをしっかり固めましょう。市場や競合を分析し、「なぜ今、この商品が必要なのか?」という問いに答えを出すことで、成功への第一歩を踏み出せます。

消費者の心を掴む商品とは
食品業界では、消費者の嗜好やライフスタイルが常に変化しています。単に「おいしい」だけでは、お客様の心を掴むことは難しくなっています。
健康志向の高まり(低糖質やグルテンフリー)、環境への意識(サステナブルな食材やフードロス)、忙しい生活に合わせた利便性(簡便調理や冷凍食品)など、さまざまなトレンドを捉えることが、ヒット商品を生み出す鍵となります。
時代のニーズに応えることは、新しい価値をお客様に提供し、商品の成功確率を高めることにつながります。
step食品開発のステップ
食品ができあがるまでには、いくつもの大切なステップがあります。
企画から製造・販売まで、食品開発の基本的な流れを分かりやすくご紹介します。

企画・市場調査
市場や顧客のニーズ、競合を分析し、商品コンセプトを明確にします。誰に、どんな目的で、いくらで、どこで買ってもらうかを具体的に考えます。

法令・許認可
食品の製造・販売には関連法令の遵守が必須です。必要な営業許可や食品衛生責任者の要件を確認し、保健所などへの届出や許可取得を進めます。

レシピ・技術検討
市場のニーズに合うレシピを具体的につくり上げます。原材料や工程を細かく定め、コストやアレルゲンを考慮し、既存設備での再現性を検討します。

安全性・保存性
消費者の手元に届くまで安全でおいしい状態を保てるか科学的に評価します。微生物検査などを行い、適切な賞味期限や殺菌条件を決定します。

試作・評価
試作品をつくり、社内や外部のモニターによる試食会を繰り返します。味や食感、見た目を客観的に評価し、消費者に喜ばれる品質へと磨き上げます。

衛生管理計画
製造工程全体で衛生的な品質を確保するシステムを構築。HACCPに基づき、監視や記録を行い、問題発生時の原因究明と改善策を立てる体制を整えます。

パッケージ・食品表示
商品を店頭に並べるため、パッケージデザインと食品表示を作成します。食品表示法に基づき、名称や原材料名、アレルゲンなどの情報を正確に記載します。

製造・販売
商品化したら、いよいよ本格的な製造に入ります。安定して供給できるよう生産体制を整え、物流や販促の準備も進めます。万全の体制で販売を開始します。
faqよくあるご質問
食品開発をはじめるにあたって、皆様からよく寄せられるご質問とその答えをご紹介します。
商品の種類や規模、開発体制によって大きく異なります。
既存商品のリニューアルであれば短期間で済みますが、ゼロから新しい商品を開発する場合は、半年〜1年以上かかることもあります。
開発内容や規模によって大きく異なります。
レシピ開発のみの場合から、製造設備やパッケージデザインまで含む場合と幅広く、数十万円〜数百万円規模になることもあります。
事業内容によっては、自治体や国の補助事業(小規模事業者持続化補助金、ものづくり補助金など)を利用できるケースもあり、費用負担を軽減できます。
はい、食品を製造・販売する場合は、原則として営業許可が必要です。
具体的には、製造業許可(食品の製造を行う場合)や、飲食店営業許可(調理・提供を行う場合)など、製造する食品の種類や提供形態に応じた許可が必要です。
また、営業許可の取得には「食品衛生責任者」の設置も義務づけられています。
賞味期限は、食品が「安全でおいしい状態を保てる期間」を科学的に評価して決定します。具体的には、微生物検査やpH測定、保存条件ごとの品質変化の確認などを行い、保存方法や温度に応じて適切な日数を設定します。
また、加工方法や包装形態によっても期限は変わるため、試作段階での評価や分析結果を踏まえて、最終的に表示する期間を決定します。
食品表示には食品表示法という法律があり、定められたルールに従って正確に記載することが非常に重要です。
名称・原材料名・アレルゲン・栄養成分表示など、記載が義務づけられた項目を漏れなく記載します。特に、原材料は重量の多い順に、アレルゲンは正確に表示しなければなりません。
不備があると法律違反になるため、十分な注意が必要です。
はい、食品を製造・販売する事業者にとって、HACCPに基づく衛生管理は必須です。これは2020年6月より、すべての事業者に導入・運用が義務づけられています。
HACCPは、食中毒などの危害を防ぐため、商品ごとにどの製造工程を管理すべきかを特定し、安全性を確保する仕組みです。難しく考えられがちですが、お客様だけでなく、事業者自身を守るための重要なシステムです。
食品製造所の一般衛生管理(SSOP)が土台となり、HACCPはその上で、個々の商品に合わせて対策を立てる必要があります。
店舗での直接販売のほか、通販サイトやふるさと納税、マルシェ・イベント販売などさまざまです。
ターゲットや商品の特性に合わせて、複数の販売チャネルを組み合わせると効果的です。
商品が思うように売れない場合もありますが、原因を分析して改善することが大切です。パッケージ・価格・販売チャネル・プロモーションなどを見直したり、味や食感の微調整を行うことで売れ行きを改善できます。
また、小規模テスト販売で消費者の反応を確認しながら調整することもおすすめです。
機能性表示食品として販売するためには、一般の食品開発とは異なり、科学的根拠の提示と消費者庁への届出が必要です。具体的には、成分の機能性を裏づける臨床試験データや論文などの資料を整え、パッケージの表示内容も厳密に確認する必要があります。
ワイズプラスでは、情報収集や準備の段階からご相談に応じています。まずは「どの素材をどのような形で機能性表示したいのか」を一緒に整理するところからはじめましょう。
ワイズプラスがあなたの食品開発を
トータルサポートいたします
弊社では、食品開発から製造・販売に至るまで、
お客様の事業をトータルで支援するサービスをご提供しています。
食品開発の経験がない方でも、今ある食材や設備を活かし、
小さな一歩から大きく育つ食品づくりをサポートいたします。
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ワイズプラスについて
ワイズプラスは、鹿児島を拠点に活動している食品コンサルティング会社です。
地域の食材を活かした食品開発から、HACCPに基づく衛生管理、適切な食品表示まで、食に関するあらゆる課題に対し、科学的なアプローチで総合的にサポートします。


