ちょっと気になること~TPP~

尖閣諸島での衝突事故の映像流出の陰に隠れて、
あまり大きく報道されていませんが、
最近ちょっと気になるのがTPPのこと。
TPPって???
って方もいらっしゃると思いますが・・・
TPPとは環太平洋戦略的経済連携協定のことで、
加盟国間で関税をなくして、自由に流通が行われるようにしようという協定です。
関税がなくなれば、自由に貿易が出来るので、
私たち消費者にとっては安い海外産のものが手に入るようになるし、
産業界にとっては工業製品が有利に輸出できるようになるので、
メリットも多そうな感じもしますが、
日本の食糧自給率にとって大きな影響を与えることは必至です。
いま、日本の食糧自給率は41%。
日本がTPPに参加すれば14%くらいまで下がると考えられています。
なぜそんなに下がるのかというと、
日本では国内の農業を守るために、特定の農産物には高い関税をかけて、
安価な外国産のものが日本に入ってこないように規制しているので、
それがなくなった場合、価格競争では外国産にはかなわないのです。
今でさえ、約60%の食料を外国に頼っている日本が食べ物を作らなくなる(作れなくなる)のは
怖い気がします。
将来的には中国も国内の人口増加によって食料が輸出できなくなり、
世界的にも飢饉がやってくるという説があります。
破綻してしまったソ連が早いうちに立ち直ることが出来たひとつの要因は
食べ物を自分で作っていたことがあるという話を聞いたことがあります。
人にとって、「食べる」という行為は「生きること」と同じ。
食べ物を作っていない国は、いざという時、やはり弱いのではないでしょうか。
単純にこっちが正しい!といえる問題ではありませんが、
自分たちが食べることに対して、もっと興味を持つ必要がある気がします。
森好子